2015年について振り返ってみたいと思います。ちなみに、去年は2014年振り返り - n3104のブログでした。
ビッグデータチームのリーダーを担当した
2015年の前半は社内のビッグデータチームのリーダーを担当していました。主にやったのがプリセールスと全体のアサイン管理、個別プロジェクトの立ち上げです。案件によっては立ち上げだけでなくリーダーとしてお客様の窓口を担当したりしていました。後はサービスの設計とか作業の標準化の推進とかいろいろやってました。振り返りとしては以下になります。
- 初めてのお客様と話すことに慣れた気がする(内心冷や汗かかきながらではありますが)
- ビッグデータという切り口なので似たような案件なこともあり、お客様が困っている点の共通点が分かるようになった
- AWSやTableauについても多少詳しくなった(DXやRedshift、Tableau Server辺り)
- 新規の事業を作っていく過程について経験した
半年で10社ぐらい担当したのですが、やはり同じ領域で複数の案件を担当するのは大きいなと思いました。全体として見ると共通する部分と違う部分があり、どの辺りが共通の課題であったり技術要素であるのか分かるので。何よりいろいろなお客様の話を聞けるのが楽しいです。
後はエンジニア側のリーダーとして新規の事業を作っていく過程に立ち会えたのは大きいと思っています。ほんと最初はふわっとした所から徐々に形作っていくものだということがよく分かりました。全体としての方向性は決めつつも、後は臨機応変にやるものなんだなーと(事業によっては最初に事業計画を立てて、それを執行していくみたいな形でできるケースもあるのかもしれませんが)。後は、条件付きOKを出すということも大きな学びです。いろいろと課題が続出して、なので「やれない」と言いたくなるのですが、そうではなくて「こういう条件ならやれる」と回答することが重要なんだと実感しました。この辺りについては一緒にやっていた営業側のリーダーに色々と教えてもらい感謝しています。
データ分析チームを立ち上げた
2015年の後半はデータ分析チームというものを立ち上げました。具体的には4月にAmazon MLがリリースされたことに伴い、Amazon MLを利用した機械学習案件に取り組むようになりました。私自身はリーダーとしてプリセールス、個別案件のお客様との窓口を中心にやっていました。後はマーケティングとしてブログと登壇もやったりしました。とりあえず分かったのはデータ分析系の案件は自分にとって面白いということです。どの案件もその業務ドメインについて色々と知れるのも楽しいですし、仕組みについて検討するのも楽しいです。
新規に事業を立ち上げるという部分については、まだまだ立ち上げ中という感じではありますが、半年ぐらいでまったくゼロから立ち上げたにしてはそこそこ形になってきたかなと思っています。お客様とメンバーと会社に恵まれたなーと思ってます。あと、ブログとか登壇はほんと大きいなと思っていて、積み上げていくとそれだけでマーケティングにもなるし営業資料に使えるなーとw 何より自分自身の勉強にもなりますし、今後も継続していきたいと考えています。
ちなみに、会社ブログで機械学習関係は12本書いてました。機械学習そのものではなくてAmazon MLの機能に関するものが大半ですが(^_^;)
- SAP Predictive Analyticsの予測APIをAWS Lambdaを使って実現 | Developers.IO
- 良品計画様とAmazon Machine LearningのPoCを実施しました | Developers.IO
- Amazon Machine Learningでサザエさんじゃんけんを予測してみた | Developers.IO
- Amazon Machine Learningでバッチ予測の実行前に利用費が表示されるようになりました | Developers.IO
- FIT2015でAmazon Machine Learningの概要について話してきました | Developers.IO
- (レポート) BDT302: Amazon Machine Learningを使ったリアルワールドスマートアプリケーション #reinvent | Developers.IO
- RDS for MySQLでAmazon Machine LearningのDatasourceを作ってみた | Developers.IO
- Amazon AuroraでAmazon Machine LearningのDatasourceを作ってみた | Developers.IO
- EMR上でZeppelinとSparkを使ってレコメンデーション | Developers.IO
- マネジメントコンソール上でAmazon Machine Learningのリアルタイム予測を試せるようになりました | Developers.IO
- Amazon Machine Learningを利用したコンテンツの出し分け #アドカレ2015 | Developers.IO
- Amazon RedshiftでAmazon Machine LearningのDatasourceを作ってみた | Developers.IO
登壇
3回やりました。今後も機械学習関連のネタで登壇していければと考えています。
- 大晦日のメッセージ配信の裏側
- 「Tez on EMRを試してみた」というタイトルで話しました #cmdevio2015G | Developers.IO
- FIT2015でAmazon Machine Learningの概要について話してきました | Developers.IO
Hadoop
実務としては触らないで終わりました。勉強会もタイミングが合わず2回しか行けませんでした。会社ブログで振り返ると7本書いてました。
- EMR起動時に任意のソフトウェアを追加するには | Developers.IO
- 「Tez on EMRを試してみた」というタイトルで話しました #cmdevio2015G | Developers.IO
- AWSチーム社内勉強会「EMRおじさんに聞いてみよう」レポート | Developers.IO
- (レポート) BDT309: Amazon EMR上でデータサイエンスのためにApache Sparkを利用する際のベストプラクティス #reinvent | Developers.IO
- EMR上でZeppelinとSparkを使ってレコメンデーション | Developers.IO
- Amazon Elastic MapReduceのリリースバージョンの差異 | Developers.IO
- AWS再入門 Amazon Elastic MapReduce編 | Developers.IO
Tezの調査は面白かったです。YARNとかTezのソースを読んだりしつつ、EMRの挙動とかも調査したりしてました。あとはSparkですね。こちらは今後は本格的に使っていくことになるんじゃないかなと思ってます。あと次の機械学習にも関わりますがMahout in Actionの読書会もやったりしてました。
機械学習
半年ぐらいでかなり成長したなと思います。前職の頃から機械学習とか統計学について興味があって入門書を読んだりしていたのですが、実務経験はありませんでした。そのため正直どう進めればいいのか手探りでしたが、いまは案件の進め方は分かるところまで来たと思います。今後は理論面の強化と実務経験で引き出しを増やしていくという両方が必要だと感じていますが、とりあえず「やったことないからやれない」の壁は超えられたかなと思ってます。いやー、ほんと上手く行ってよかった(^_^;)
理論面の強化という点では社内で 統計学のための数学入門30講 (科学のことばとしての数学)の読書会をやっていて、半年かけてやっと25講ぐらいまで来ました。高校数学で挫折した状況だったので、いつも同僚の数学に詳しいメンバーに教えてもらっていて感謝しています。今後も数学の勉強を続けて、いつか数式の登場するようなブログを書きたいなと思っています。
あと機械学習は今まで積み上げてきたソフトウェア開発のスキルとはベクトルが異なるので、久しぶりにゼロから学習していくという経験も新鮮でした。ソフトウェア開発でそれなりにスキルが身についたと思えるようになるのに10年かかったので、機械学習も同じく10年ぐらいはかかるんだろうなーと思い、気長に取り組んでいくつもりです。
まとめ
他にも色々あり、2015年も非常に濃密な1年だったと思います。おかげさまで成長を感じられましたし、今後も学びたいことだらけなので、今年も充実した1年を過ごせればと思っています。