MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣

MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣

MBAより簡単で英語より大切な決算を読む習慣

確か日経ビジネスで広告を見かけて、そういえば決算は読んだことないなーと思って読んでみました。決算を通じて各業界(EC、FinTech、広告、個人課金、携帯キャリア)のビジネスモデルを解説するような内容でした。決算というと簿記の延長のようなものをイメージしていたのですが、非常に実践的な決算の読み解き方について書かれていると思いました。簿記や会計の知識がなくても読める内容だと思うので、本書で取り上げられている業界について興味がある方は読んでみるといいと思いました。

本書の構成としては各業界毎にまずビジネスモデルを説明し、そのビジネスモデルから各社の決算を比較する上での指標を決めて、実際に決算をもとに値を出して比較してみるという構成になっています。そして、比較する中でなぜその値が異なるのか考察し、各社のビジネスモデルの違いについて説明しています。例えば2章で紹介されているECビジネスであればその指標がテイクレートです。

ネット売上=取扱高(グロス売上)×テイクレート

そしてAmazonのような直販型と楽天市場のようなマーケットプレイス型のECビジネスはネット売上の構成が異なるのですが、テイクレートを通じて比較できるようにしてビジネスモデルの差異について説明しています。

普段から日経ビジネスなどを通じて各業界の特集記事を見たりすることで具体的なオペレーションレベルでの差は知っていたのですが、本書のように決算から具体的な数値を出して各社のビジネスモデルの差異について考察するような内容は読んだことがなかったので、非常におもしろかったです。決算を通じてビジネスモデルを理解する上でネット売上、テイクレート、YoY、ARPU、MAUのような値についてどのような場面で利用するのか学べた気がします。最後にM&Aのれん代国際会計基準と日本基準の違いについて説明しており、こちらもよく分かっていなかったので勉強なりました。

本書を読んでみて、決算を読む習慣をつけてみてもいいかなと思ったので、習慣化に取り組んでみるつもりです。