DXを成功に導くクラウド活用推進ガイド CCoEベストプラクティス

お客さんが読んでいたのと、CCoEについて以前調べてみたけどよく分からないなと思っていたので読んでみました。CCoEの定義と各社のCCoEの事例について読めます。CCoEの具体的な事例を知りたい人にはよいかと考えます。

本書の構成としては大きく2部構成になっています。第1部が解説編でCCoEの定義やCCoEを立ち上げる際のポイントについて説明しています。第2部は実際にCCoEを推進した以下の各社の事例について記述しています。

目次は以下のとおりです。

  • 第1部 解説編
  • 第1章 DX推進の鍵はクラウド活用にあり
  • 第2章 CCoEが必要な理由とその活動内容
  • 第3章 CCoEの役割と運用・発展のポイント
  • 第4章 第1部まとめ:CCoEに唯一無二の正解はない
  • 第2部 事例編
  • 第5章 先進企業のCCoEに学ぶ
  • 第6章 第2部まとめ:リーダーのあり方と成功するアプローチ
  • 補章1 CCoEチェックシートとその使い方
  • 補章2 ディスカッション「CCoE成功の秘訣」

執筆メンバーが CCoE 研究分科会 - Japan Google Cloud Usergroup for Enterprise であるため、書籍で説明されているいくつかの内容はWeb上で見ることが出来ます。CCoEの概要を知りたい方はまずは「CCoE 連載」の記事を一通り読んでみてもよいかと考えます。

特に「Vol.4 CCoEの成功例と失敗例」にも書かれているCCoEを成功するために必要な以下の3つの共通要素はその通りだなと思いました。

  • ①強烈なリーダーシップ(熱意と巻き込み力)をもつ中心人物がいる。
  • ②経営層の後ろ盾がある。
  • ③内製化とアウトソースの使い分けポリシーがしっかり定まっている。

最近は内製化支援という仕事をやっていて、同僚ともこの辺りの要素が必要だねと会話しているので、認識が合っていたことが確認できてよかったです。時間軸としても少なくとも3年ぐらいかかっているのを確認できてよかったです。後は事例の規模も大企業のものばかりでかつ内容も生々しく、単純に読み物としてもおもしろかったです。改めて組織を変えていくというのは大変な仕事だなと思いました。