ORKについて調べたいと思ったので読みました。非常によかったと思います。OKRをGoogleに導入し、その後多数の企業に導入したジョン・ドーア氏によるOKRの紹介です。OKRの導入方法だけでなく多数の事例が載っており非常に参考になります。OKRについて知りたい方は読むことをおすすめします。
本書の構成としてはOKRの導入におけるポイントを説明した上で、そのポイント説明するための事例を紹介する流れになっています。具体的には①優先事項にフォーカスし、コミットする、②アラインメントと連携がチームワークを生む、③進捗をトラッキングし、責任を明確にする、④驚異的成果に向けてストレッチするの4点です。詳細な目次は以下の通りです。
- 第1章グーグル、OKRと出会う
- 第2章OKRの父
- 第3章クラッシュ作戦――インテルのケーススタディ
- 第4章OKRの威力①優先事項にフォーカスし、コミットする
- 第5章フォーカスする――リマインドのケーススタディ
- 第6章コミットする――ヌナのケーススタディ
- 第7章OKRの威力②アラインメントと連携がチームワークを生む
- 第8章アラインメント――マイフィットネス・パルのケーススタディ
- 第9章連携する――インテュイットのケーススタディ
- 第10章OKRの威力③進捗をトラッキングし、責任を明確にする
- 第11章トラッキング――ゲイツ財団のケーススタディ
- 第12章OKRの威力④驚異的成果に向けてストレッチする
- 第13章ストレッチ――グーグル・クロームのケーススタディ
- 第14章ストレッチ――ユーチューブのケーススタディ
- 第15章継続的パフォーマンス管理――OKRとCFR
- 第16章年次勤務評定を廃止する――アドビのケーススタディ
- 第17章明日はもっとおいしく焼こう――ズーム・ピザのケーススタディ
- 第18章文化
- 第19章文化の変革――ルメリスのケーススタディ
- 第20章文化の変革――ボノのONEキャンペーンのケーススタディ
- 第21章これからの目標
本書を読んで印象に残ったのはOKRの設定は非常に難しく、かつ、運用を徹底しないと効果が出ないという点です。他の手法を使った場合でも同じ話だとは思うのですが、適切な目標設定ができなければ仮に達成しても部分最適に陥りますし、運用を徹底しないとストレッチゴールが機能しなくなります。ですので、本書は非常に読みやすい内容でしたが実際に自社に適用する際は試行錯誤とやり抜く覚悟が求められると思いながら読んでいました。
それにしてもOKRの考案者がアンディ・グローブ氏だとは知らなかったので驚きました。確かに HIGH OUTPUT MANAGEMENT を確認したら6章 計画化で目標と主要な結果について触れていました。HIGH OUTPUT MANAGEMENTはすごい好きな書籍なのでアンディ・グローブすごい!と改めて思いました。