モダンエルダー 40代以上が「職場の賢者」を目指すこれからの働き方
確か社内のSlackでリンクを見かけて、自分自身も40代になっていることもあり読んでみました。ホテル業界で創業社長を24年務め52歳でAirbnbに入社したチップ・コンリーさんの書籍です。20歳ほど年下の経営陣や同僚たちとどのように協働して成果を出したかについて書かれています。40代以降のキャリアパスの参考に読んでみても良いと思います。
本書の構成としてはコンリー氏のAirbnbでの経験を基に「モダンエルダー」の定義と具体的なエピソードを解説しています。また、コンリー氏以外のモダンエルダーのエピソードも多数紹介されています。それらのエピソードを通じて、どのようにモダンエルダーになればよいかについて解説しています。目次は以下のとおりです。
- はじめに ブライアン・チェスキー(エアビーアンドビーCEO)
- 第1章 ビンテージの価値は上がり続ける
- 第2章 私は「メンターン」?
- 第3章 新しい人生設計
- 第4章 レッスン1:進化する
- 第5章 レッスン2:学習する
- 第6章 レッスン3:コラボレーションする
- 第7章 レッスン4:相談に乗る
- 第8章 引退の代わりに、キャリアの立て直しを
- 第9章 経験がもたらす配当―職場の年長者を活かす
- 第10章 賢者の時代
本書によればモダンエルダーに共通する特徴は以下の5つとのことです。また、若者に対してメンターであるとともに新しい分野を学ばせてもらうインターンでもあるという意味で「メンターン」となることを勧めています。
- 優れた判断力
- 本物の洞察
- 心の知能指数(EQ)
- 俯瞰的な思考力
- 奉仕の心
自分自身のキャリアパスの参考になるかと思って読んでいたのですが、現職だと私よりも同年代もしくは年長者の社員はそれなりにいて、また彼らは社内でも第一線のメンバーなので、何というかモダンエルダーというアプローチ自体が現職だと適用が難しそうだなという印象でした。もちろんモダンエルダーのような振る舞いをしているメンバーもいるのですが、逆に言うとそれなりにいてモダンエルダー市場がレッドオーシャンにも見える印象でした。ということで、参考にはなったのですが、現状だと適用が難しそうという結論でした。後は、結局のところ年長者になった際に若者に対して交換できる価値を持っていないとどうにもならないという事実をオブラートに包んで解説しているだけにも見えたので、改めて日々謙虚に学び、仕事で成果を出し続けていくだけだなーという気持ちになりました(^_^;)